キッチンを選ぶ際、意外と悩むのがレンジフード。
「換気するための機器だから、どれを選んでも大きな違いはないのでは?」
と思われる方もいるかもしれません。
しかし、実際には、
清掃性・操作性・換気性能・デザイン・設置条件
など、選ぶポイントはいくつかあります。
特に最近のオーダーキッチンでは、アイランド型やペニンシュラ型など、レンジフードがリビングやダイニングから見えるケースも多くなっています。
そのためレンジフードは、
「換気するための機器」+「キッチンを構成するデザイン」
として考えることが重要だと思います。
今回は、レンジフードを選ぶ際に知っておきたいポイントと、代表的なメーカーとして
富士工業・ARIAFINA・TAJIMA・渡辺製作所
を比較していきます。
目次
- レンジフードの基本
- 清掃性
- 機能
- デザイン
- メーカーによる違い
- 富士工業
- ARIAFINA
- TAJIMA
- 渡辺製作所
- まとめ
- ラボ長Tのおすすめ
レンジフードの基本
まず、レンジフードはコンロやIHなどの加熱機器から発生する、
- 煙
- 油煙
- ニオイ
- 湯気
などを屋外へ排気するための設備です。
昔の「換気扇」というと、壁に付いたプロペラファンをイメージする方も多いと思います。
現在の住宅では、ダクトを利用して排気するシロッコファンを使用したレンジフードが一般的です。
ただし、同じレンジフードでも、
どのようなファンを使っているか、どのように油を捕集するか、どのように掃除するか
など、内部の仕組みには違いがあります。
① 清掃性
レンジフードを選ぶときに、個人的にかなり重要だと思っているのが清掃性です。
レンジフードは料理をすればするほど油汚れが付着します。
そのため、
「見た目がカッコいい」
だけで選んでしまうと、後から掃除の大変さが気になることもあります。
確認したいのは、
- フィルターの有無
- 整流板の掃除方法
- ファンの取り外し方法
- オイルトレーの有無
- 油汚れをどのように捕集するか
- 自動清掃機能の有無
など。
メーカーによって考え方がかなり違います。
例えばTAJIMAのCORALEは、ファンへの油付着を抑える構造と、使用後にファンを自動清掃する機能を特徴としています。
ただし、「ファンのお手入れが不要=レンジフード全体の掃除が不要」ではありません。
整流板やフィルター、本体などは定期的な清掃が必要です。
② 機能
レンジフードには、単純に「ON・OFFする」だけではなく、さまざまな機能があります。
代表的なのが、
加熱機器連動
IHやガスコンロの操作に合わせて、レンジフードを自動で運転・停止する機能。
同時給排
排気と同時に給気を行うことで、室内の負圧を抑える方式。
高気密住宅や高層階の住居などで使用する機能。
風量調整
料理内容などに合わせて排気量を調整します。
タイマー
調理後もしばらく運転してから自動停止する機能。
などです。
ただし、すべての住宅にすべての機能が必要というわけではありません。
特に同時給排については、住宅の気密性や換気計画、排気条件などを確認したうえで必要性を判断することが大切です。
③ デザイン
そして、オーダーキッチンで意外と重要なのがデザインです。
壁付けキッチンなら、レンジフードが壁面に納まるため、比較的存在感を抑えることができます。
一方、
アイランドキッチンやペニンシュラキッチン
では、レンジフードがLDKから見えることが多くなります。
そのため、
「レンジフードだけが設備っぽく見える」
ということがあります。
キッチンの扉・天板・水栓・照明・家具などと合わせて、
レンジフードもインテリアの一部として考える
ことが重要です。
④ メーカーによって何が違う?
では、実際にどのメーカーを選べばいいのでしょうか。
今回比較する4社を大きく分けると、私は次のように考えています。
| メーカー | 特徴 |
|---|---|
| 富士工業(FUJIOH) | 機能・清掃性・ラインアップ |
| ARIAFINA | デザイン・質感・プレミアム感 |
| TAJIMA | 機能・清掃性・デザインのバランス |
| 渡辺製作所 | サイズ・仕様・設置条件への対応 |
もちろん、各メーカーにも複数の商品があります。
そのため、
「メーカーだけで決める」のではなく、
「自分に必要な機能を持ったモデルを選ぶ」
という考え方がおすすめです。
富士工業(FUJIOH)
富士工業は、レンジフードを中心とした換気機器を展開しているメーカーです。
現在は「FUJIOH」というブランドで、家庭用レンジフードを幅広く展開しています。
製品によって、
- オイルスマッシャー
- 自動洗浄
- 風量おまかせ運転
- 加熱機器連動
- 同時給排
など、さまざまな機能があります。
そのため、
「まずレンジフードの機能をしっかり比較したい」
という場合には、候補に入れやすいメーカーです。
ラインアップ数が多いので、選択する場合は、どの機能を重視するか。が第一歩になります。
ARIAFINA
ARIAFINAは、富士工業の換気技術とイタリア・Elica社のデザインを組み合わせたプレミアムレンジフードブランドです。
特徴は、やはりデザイン性。
代表的なモデル「Federika(フェデリカ)」は、複数のカラー・仕上げが用意されており、キッチン全体のデザインに合わせて選びやすくなっていますし、最上位モデルの「Viviana(ヴィヴィアナ)」に至っては、薄い見付部のカラーを更に二分し、カラーを分けた対応も出来る仕様で、機能も照明色温度を変えたりも出来る、かなり住宅環境に寄り添った使い方が出来るモデルです。
レンジフードを単なる設備ではなく、
キッチンのデザインを構成する一つのアイテム
として考えたい方には、非常に相性の良いブランドだと思います。
TAJIMA
TAJIMAは、TJMデザインが展開するレンジフードブランドです。
「FELICE」や「CORALE」などのシリーズがあります。
特にCORALEは、
油を捕集する構造とファンの自動清掃機能
を特徴としています。
レンジフードの掃除が面倒という方にとっては、こうした清掃性への配慮は大きなポイントになります。
また、薄型でシンプルなデザインのモデルもあり、
「掃除はできるだけ楽にしたい。でもデザインも妥協したくない」
という方には候補に入れやすいメーカーです。
渡辺製作所
渡辺製作所も、キッチン向けのレンジフードを幅広く展開しています。
特徴の一つが、さまざまな設置条件や仕様に対応しやすいこと。
製品によって、
- サイズ
- カラー
- 操作方法
- 加熱機器連動
- 同時給排
- 低天井対応
などを選択できます。
また、オーダーメイドにも対応しているため、
「既製品ではちょうどいいものが見つからない」
というケースでは、検討する価値があります。
実際に私も、加熱機の関係で幅1500mmでスッキリしたデザインフードをオーダーで製作した事もあります。
オーダーキッチンでは、キッチン本体だけではなく、住宅側の梁や天井高さ、ダクト経路なども関係してくるため、こうした対応力が重要になることがあります。
4メーカーを比較すると
ここまでを簡単にまとめると、
機能を重視するなら
富士工業(FUJIOH)
デザインを重視するなら
ARIAFINA
清掃性とデザインをバランスよく考えるなら
TAJIMA
設置条件や仕様の自由度を重視するなら
渡辺製作所
という選び方ができます。
ただし、これはあくまでメーカーの特徴を大きく整理したもの。
実際には、同じメーカーでも商品によって仕様が異なるので、最終的には具体的な型番まで確認する必要があります。
レンジフードは「コンロ」と一緒に選ぶ
もう一つ忘れてはいけないのが、
レンジフードと加熱機器の組み合わせ。
IHやガスコンロによっては、レンジフードとの連動機能が利用できます。
国産メーカーだと多くの機種が対応しておりますが、海外メーカーだと対応していないので、注意が必要です。
また、排気能力や設置高さなどについても確認が必要です。
さらに住宅側では、
- ダクト経路
- 外壁の位置
- 天井高さ
- 梁
- 給気
- 住宅の気密性
なども関係します。
そのため、
「このレンジフードがカッコいいから付けたい」
だけでは決められない場合があります。
レンジフードは、キッチン・加熱機器・住宅の換気計画をセットで考えることが大切です。
ラボ長Tのおすすめ|
迷ったら「ARIAFINA Federica」
ここまで色々と説明しましたが、
私がオーダーキッチンの提案で、
デザインを重視する場合に候補としてよく提案しているのが、
ARIAFINAの「Federica(フェデリカ)」です。
理由はシンプルで、
「レンジフードとしての機能」と「キッチン全体のデザイン」のバランスが取りやすいからです。
特にアイランドやペニンシュラでは、レンジフードはかなり目立つ存在になります。
だからこそ、「換気扇だから仕方なく付ける」ではなく、
「キッチンを構成する一つのデザイン要素として選ぶ」
という考え方をおすすめします。
アリアフィーナは、デザイン性はもちろん、幅1200mmのモデルや、低天井対応モデル、同時給排モデルなど、デザイン性を保ちつつ、加熱機や住宅の状況に合わせて選択できる幅が広いのも魅力で、打合せが進むと、要望が変わる事もあり、それに合わせたフード選択が出来るのも優れている点の1つです。
もちろん、他にも機能性が異なる、富士工業やTAJIMAなども魅力的なので、そのあたりの選択肢も十分あります。
レンジフードについても、
「どのメーカーが一番良いか」ではなく、「自分のキッチンに何を求めるか」
から考えてみてください。
それによって、選ぶべきレンジフードもかなり絞り込めると思います。


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