キッチンデザインの選び方

「おしゃれ」だけではない、暮らしに合うキッチンを考える

KITCHEN DESIGN

キッチンデザインは、「おしゃれ」「流行」「SNS」だけで決めない。

キッチンを選ぶとき、多くの人が最初に気になるのがデザインです。

「白いキッチンにしたい。」
「木目のキッチンにしたい。」
「ホテルのようなキッチンにしたい。」
「アイランドキッチンにしたい。」

SNSや住宅雑誌を見ると、素敵なキッチンがたくさんあります。

しかし、見た目が気に入ったキッチンが、そのまま自分にとって使いやすいキッチンになるとは限りません。

キッチンデザインでは、

レイアウト、動線、素材、色、収納、機器、照明、家電、そして暮らし方。

さまざまな要素を一緒に考える必要があります。

だからこそ、キッチンデザイン研究所では、

「おしゃれなキッチン」ではなく、「暮らしに合ったキッチン」を考える。

という視点を大切にしています。


01|まずは「どんなキッチンにしたいか」を考える

キッチンのデザインを考えるとき、いきなり色や素材を選ぶ必要はありません。

まず考えたいのは、

「キッチンをどんな場所にしたいのか?」

ということです。

例えば、

料理を楽しむ場所。
家族が集まる場所。
友人と会話する場所。
インテリアを楽しむ場所。
できるだけ家事を楽にする場所。
生活感を見せない場所。

目的が違えば、最適なデザインも変わります。

「おしゃれにしたい」という気持ちの先にある、

「そこでどんな時間を過ごしたいのか」

を考えてみることが、キッチンデザインのスタートです。


02|キッチンのレイアウトを考える

デザインの前に、動線を考える。

キッチンには、

  • I型
  • L型
  • U型
  • ペニンシュラ型
  • アイランド型
  • Ⅱ型

など、さまざまなレイアウトがあります。

それぞれに特徴があります。

例えばアイランドキッチンは、キッチンを中心に家族が集まりやすい一方で、広いスペースが必要です。

Ⅱ型キッチンは作業動線を短くしやすい一方で、振り返る動作が増える場合があります。

つまり、

「どの形が一番良い」という答えはありません。

大切なのは、

「その家の間取りと暮らし方に、どのレイアウトが合うのか?」

です。

→ キッチンレイアウトの選び方を見る


03|「動線」はデザインの一部

キッチンの使いやすさを考えるうえで、非常に重要なのが動線です。

冷蔵庫や収納庫から食材を取り出す。
包装を外す。
シンクで洗う。
作業台で切る。
コンロで調理する。
調理中の残菜を片付ける。
食器を取り出す。
料理を配膳する。
食後に食器を片付ける。

こうした一連の動作を想像してみます。

キッチンは毎日同じような動作を繰り返す場所だからこそ、

数十cmの違いが、毎日の使いやすさを変えることがあります。

デザインを考えるときも、

「単体の見た目が美しい」

だけではなく、

「実際に人が動いたときに美しいか、使いやすいか」

まで考えることが重要です。


04|キッチンの「見せる」と「隠す」

キッチンデザインでは、

何を見せるか。何を隠すか。

も重要なポイントです。

例えば、

お気に入りの食器。
デザイン性の高い調理器具。
コーヒーメーカー。
観葉植物。

などは、見せることでキッチンの雰囲気をつくることができます。

一方で、

ゴミ箱。
食品ストック。
掃除用品。
調味料。
生活感の出やすい家電。

などは、隠すことで空間をすっきり見せることができます。

すべてを隠す必要もありません。

すべてを見せる必要もありません。

「見せたいもの」と「隠したいもの」を決める。

それだけでも、キッチンのデザインは大きく変わります。


05|素材でキッチンの印象は変わる

キッチンの印象を大きく左右するのが素材です。

天板。
扉。
キッチンパネル。
床。
壁。
収納。

それぞれの素材の組み合わせによって、同じレイアウトでも印象は大きく変わります。

例えば、

石・セラミック系

→ 高級感・シャープ・モダン

木質系

→ 温かみ・ナチュラル・家具感

ステンレス

→ 無機質・プロフェッショナル・インダストリアル

ホワイト系

→ 明るい・清潔感・軽やか

ダーク系

→ 落ち着き・重厚感・高級感

といった特徴があります。

ただし、素材は単体で選ぶのではなく、

床・壁・家具・建具との組み合わせ

まで考えることが大切です。

→ キッチン素材の選び方を見る


06|色は「好き」だけで選ばない

キッチンの色を選ぶとき、

「白が好き」
「黒が好き」
「木目が好き」

という好みはもちろん大切です。

しかし、色によって、

  • 汚れの見え方
  • 空間の広さの感じ方
  • 光の反射
  • 圧迫感
  • 他の家具との相性

なども変わります。

例えば、白は空間を明るく見せやすい一方、素材によっては汚れが目立ちやすくなることがあります。

ダークカラーは高級感が出やすい一方、空間によっては圧迫感が出る場合があります。

木目は温かみがありますが、木目の方向や色によって印象が大きく変わります。

だからこそ、

「好きな色」+「家全体との相性」

で考えることをおすすめします。


07|天板はキッチンの印象を決める

キッチンの中でも、特に面積が大きいのが天板です。

人工大理石。
セラミック。
ステンレス。
天然石。
クォーツ系素材など。

それぞれに特徴があります。

例えば、

人工大理石

→ デザインの自由度が高く、インテリアに合わせやすい。

セラミック

→ 高い耐久性や質感を求める場合の選択肢になる。

ステンレス

→ 水や熱に強く、プロフェッショナルな雰囲気をつくりやすい。

重要なのは、

「どの素材が一番良いか」ではありません。

料理の仕方。
掃除の頻度。
デザインの好み。
予算。
経年変化への考え方。

こうした条件を合わせて選ぶことです。


08|取手もデザインを変える

キッチンでは小さく見える「取手」も、全体の印象に大きく影響します。

バータイプ。
ラインタイプ。
埋込タイプ。
プッシュオープン。

取手の色や素材によっても、

家具らしさ

モダンさ

クラシックさ

などが変わります。

特にキッチンをリビングから見せる場合は、取手を含めた細かなディテールが重要になります。


09|キッチンと収納を一体で考える

キッチン本体だけをデザインしても、背面収納やカップボードが合っていなければ、空間全体としてまとまりにくくなります。

例えば、

キッチンの扉。
カップボード。
壁。
床。
ダイニング家具。
建具。

これらの色や素材を合わせることで、キッチンを家具のように見せることができます。

逆に、すべてを同じ素材にする必要もありません。

「同じにする」より「調和させる」

この考え方が重要です。


10|家電もデザインの一部

キッチンデザインでは、家電も忘れてはいけません。

冷蔵庫。
電子レンジ。
炊飯器。
トースター。
コーヒーメーカー。
オーブン。

これらが見えることで、キッチンの印象は大きく変わります。

特に、

「生活感を出したくない」

という場合には、家電をどこに置くかが重要です。

収納内部に隠す。
カウンター上で見せる。
家電専用収納をつくる。

など、方法はさまざまです。

キッチンをデザインするときは、

「キッチン本体」だけでなく、「キッチンに置かれるもの」までデザインする。

という視点を持つことをおすすめします。


11|照明もキッチンデザインの一部

キッチンの印象は、照明によっても大きく変わります。

自然光が入りやすい環境や間取りでも、照明計画は重要です。

手元を明るくする照明。
空間全体を照らす照明。
ペンダントライト。
間接照明。
収納内部の照明。

同じキッチンでも、照明の位置や色温度によって素材の見え方が変わります。

特に石目や木目など、素材感を楽しみたいキッチンでは照明計画も重要です。

デザインを考えるときは、

「昼間のキッチン」だけでなく「夜のキッチン」

も想像してみましょう。


12|「生活感をなくす」ことが正解ではない

最近は、

「生活感のないキッチン」

「ホテルライクなキッチン」

が人気です。

確かに、すっきりとしたキッチンは魅力的です。

しかし、

生活感をすべて隠すことが、本当に暮らしやすいのでしょうか。

毎日使う調味料。
よく使うコーヒーメーカー。
お気に入りの食器。
家族が使う水筒。

これらを毎回収納することが、かえってストレスになる場合もあります。

だからこそ、

「生活感をなくす」のではなく、「生活感をコントロールする」。

という考え方もあります。


13|キッチンデザインを考える5つのポイント

迷ったときは、次の5つから考えてみてください。

① 暮らし方

キッチンで何をしたいのか。

② レイアウト

どのような動線でキッチンを使いたいのか。

③ 素材

どんな質感・耐久性を求めるのか。

④ 見せる・隠す

何を見せて、何を隠したいのか。

⑤ 将来性

数年後もそのキッチンを使いやすいと思えるか。


KITCHEN DESIGN CHECK LIST

キッチンをデザインするときは、ぜひ確認してみてください。

□ キッチンでどんな時間を過ごしたい?

□ 誰がキッチンを使う?

□ 料理をする頻度は?

□ 家族がキッチンに入ってくる?

□ アイランドにする必要はある?

□ 冷蔵庫はどこに置く?

□ ゴミ箱はどこに置く?

□ 家電は見せる?隠す?

□ 収納量は十分?

□ 天板の素材は暮らし方に合っている?

□ 扉の色は家具や床と合っている?

□ 夜の照明まで考えている?

□ 10年後も飽きずに使えそう?


DESIGN × FUNCTION

デザインと使いやすさは、どちらかを選ぶものではない。

キッチンデザインでは、

「おしゃれにしたい」

という気持ちと、

「使いやすくしたい」

という気持ちが、対立してしまうことがあります。

しかし、本来はどちらかを諦める必要はありません。

例えば、

収納を増やしながら、見た目をすっきりさせる。

大容量の食洗機を入れながら、作業スペースを確保する。

生活感を隠しながら、必要なものはすぐ取り出せるようにする。

高級感を出しながら、掃除しやすくする。

こうした工夫によって、

デザインと機能を両立することができます。


PICK UP|キッチンデザイン研究

ここでは、キッチンデザイン研究所が実際のオーダーキッチンの現場で考えてきたテーマを紹介していきます。

レイアウト

アイランド・ペニンシュラ・Ⅱ型。どれが自分に合う?

→ レイアウトの記事を見る

素材

人工大理石・セラミック・ステンレス。どう選ぶ?

→ 素材の記事を見る

色・デザイン

白・黒・木目。キッチンの色で空間はどう変わる?

→ 色・デザインの記事を見る

収納

「隠す収納」と「見せる収納」、どちらが使いやすい?

→ 収納の記事を見る

家電

キッチン家電を見せる?隠す?

→ 家電の記事を見る

照明

夜のキッチンを美しく見せる照明計画

→ 照明の記事を見る


最後に

「おしゃれなキッチン」から、「自分らしいキッチン」へ。

キッチンのデザインを考えるとき、SNSや雑誌に掲載されている素敵なキッチンは、とても参考になります。

しかし、

そのキッチンが自分にとって使いやすいとは限りません。

家族構成。
料理のスタイル。
家事の分担。
収納するもの。
家電の数。
家の間取り。
好きな素材。
好きなインテリア。

一人ひとり条件が違うからこそ、一人ひとりに合うキッチンも違います。

だからこそ、

「誰かの正解」をそのまま持ってくるのではなく、
「自分の暮らしに合う答え」を探す。

それが、キッチンデザインだと考えています。


KITCHEN DESIGN LABORATORY

キッチンは、見た目だけでも、機能だけでも決まらない。

レイアウト。

素材。

収納。

機器。

家電。

照明。

そして、そこで暮らす人。

すべてを組み合わせて初めて、一つのキッチンが完成します。

キッチンデザイン研究所では、オーダーキッチンの現場を知る視点から、

「なぜ、このデザインなのか?」

「本当に使いやすいのか?」

「自分の暮らしに合っているのか?」

という視点で、キッチンデザインを研究していきます。

暮らしから考える、本当に使いやすいキッチン。

それが、キッチンデザイン研究所の考えるキッチンです。

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