【キッチンの基本】キッチンの適切な通路幅は?|80cm・90cm・100cm・120cmを比較

キッチンの選び方

キッチンのプランを考えるとき、

「通路幅は何cmくらいがいいですか?」

という質問をよく聞きます。

80cm?
90cm?
100cm?
それとも、できるだけ広くした方がいい?

実は、キッチンの通路幅にはすべての人に当てはまる正解があるわけではありません。

キッチンを使う人数や、背面収納の大きさ、冷蔵庫の位置、食洗機の種類などによって、適した幅は変わります。

一般的には、1人で使うなら80~90cm程度、2人以上で使うことが多いなら100~120cm程度が一つの目安とされています。

ただし、広ければ広いほど使いやすいわけでもありません。

この記事では、キッチンの通路幅を決めるときに考えておきたいポイントを整理します。

またキッチンレイアウトによっても、通路幅の考えが異なりますので、それは別記事でレイアウト毎のオススメなどまとめる予定です。

あと、当然ですが、住宅の間取りによっては広く出来なかったり、ダイニングやリビングのスペースにも影響する可能性もあるので、出来れば間取りが固まる前にレイアウト含め、サイズ検討されるのがよいです。


目次

  1. キッチンの通路幅とは?
  2. 80cmは狭い?
  3. 90cmは使いやすい?
  4. 100~110cmはどんな人におすすめ?
  5. 120cm以上にすると使いやすい?
  6. 背面収納の「引き出し」に注意
  7. 冷蔵庫の前は特に注意
  8. 食洗機を使う場合は?
  9. 2人で料理するならどのくらい?
  10. 通路幅は「広さ」より「使い方」で決める
  11. ラボ長Tのおすすめ

1.キッチンの通路幅とは?

ここでいう「通路幅」とは、一般的にはキッチンと背面収納などの間にある、人が通るスペースの幅を指します。

例えば、

キッチン本体

通路

カップボード・冷蔵庫

というレイアウトです。

この距離が狭すぎると、

  • 人が通りにくい
  • 引き出しが開けにくい
  • 冷蔵庫が使いにくい
  • 2人で作業しにくい

といった問題が起こります。

一方で、広すぎると、

「キッチンから背面収納まで、毎回大きく移動する」

ことになります。

つまり、

狭すぎても使いにくい。
広すぎても使いにくい。

というのがキッチンの通路幅です。


2.80cmは狭い?

80cm程度は、1人でキッチンを使うことが多い場合の一つの目安です。

実際に80~90cm程度を1人用の目安とする住宅・リフォーム関連の情報は多くあります。

80cm程度でも、

  • シンクで洗う
  • コンロで調理する
  • 背面収納から食器を取る
  • 冷蔵庫から食材を出す

といった基本的な動作は問題なくできます。

むしろ、キッチンと背面収納が近いため、

振り返るだけで収納に手が届く

というメリットもあります。

ただし、注意したいのが収納の引き出しを開けたとき

人が立つ場所と引き出しの開閉スペースが重なるため、80cmでは余裕が少なくなる場合があります。

そのため、

「80cmあれば大丈夫」ではなく、「80cmでどのように使うか」

を考えることが大切です。


3.90cmは使いやすい?

個人的には、1人で使うキッチンなら90cm前後は検討しやすい幅だと思います。

80cmよりも少し余裕があり、

  • 背面収納を使いやすい
  • 冷蔵庫へのアクセスもしやすい
  • 人が立って作業しやすい
  • 引き出しを開けたときの余裕も増える

というバランスがあります。

実際、他メーカーサイトでもキッチン背面の通路について、1人で使う場合は90cm前後、2人以上の場合は120cm前後を目安として紹介しています。

また、収納の引き出しを考えると、90cm程度を確保しておくと計画しやすくなります。

そのため、

「特に条件がなければ90cm前後」

を一つのスタートラインとして考えるのもよいでしょう。


4.100~110cmはどんな人におすすめ?

100~110cm程度になると、かなり余裕が出てきます。

特におすすめしたいのが、

「キッチンを2人で使うことがある家庭」

です。

例えば、

  • 夫婦で一緒に料理する
  • 子どもがキッチンに入ってくる
  • 料理をする人の後ろを家族が通る
  • 冷蔵庫を家族が頻繁に使う

という場合。

90cmでも使えないわけではありませんが、2人が同時に動くと窮屈に感じることがあります。

100~120cm程度は、複数人で使う場合の目安として紹介されています。

特に、

「料理をする場所」と「家族が通る場所」が重なるキッチン

では、少し広めにしておくメリットがあります。


5.120cm以上にすると使いやすい?

「それなら、できるだけ広くして120cm、130cmにした方がいいのでは?」

と思うかもしれません。

しかし、ここには注意が必要です。

通路が広くなるほど、人が移動する距離も長くなります。

例えば、

キッチンに立つ

振り返る

背面収納から食器を取る

という動作を考えたとき、背面収納が遠くなれば、その分だけ移動距離が増えます。

住宅メーカーの解説でも、120cmを超えて広くしすぎると、移動距離が増えて非効率になる場合があるとされています。

つまり、

「広い=正解」ではありません。

キッチンでは、収納までの距離も重要です。


6.背面収納の「引き出し」に注意

通路幅を考えるとき、意外と忘れやすいのが引き出しの開閉です。

最近のキッチンやカップボードは、開き扉よりも引き出し式の収納が多くなっています。

例えば、

背面収納の引き出しを全開にする

その前に人が立つ

という状態になると、通路幅が広くても実際には動きにくくなります。

そのため、

「人が普通に歩ける幅」ではなく、「収納を開けた状態でも使えるか」

を確認することが重要です。

実際のプランでは、

  • キッチン本体の引き出し
  • 背面収納の引き出し
  • 食器棚
  • ゴミ箱
  • 家電収納

などを開いた状態まで図面上で確認すると、より失敗しにくくなります。


7.冷蔵庫の前は特に注意

もう一つ注意したいのが冷蔵庫です。

冷蔵庫はキッチンの中でも特に、

「扉を開ける」

という大きな動作が発生する場所。

しかも、料理をする人だけではなく、家族が頻繁に利用します。

そのため、

「キッチンの通路幅は90cmだから大丈夫」

と一律に考えるのではなく、

冷蔵庫の前だけは別に考える

ことも重要です。

冷蔵庫の扉を開けた状態で、

  • 人が通れるか
  • 食材を取り出せるか
  • キッチンに立っている人と干渉しないか

を確認してみましょう。

特に冷蔵庫がキッチンの入口側にある場合は、家族の通行動線と重なりやすいので注意が必要です。


8.食洗機を使う場合は?

最近のキッチンでは、食洗機も通路幅を考える際の重要なポイントです。

特に海外製のフロントオープンタイプなど、大きな扉が前方に開く食洗機を採用する場合、

食洗機を開いた状態で人が通れるか

を確認しておきたいところです。

例えば、

食洗機を開く

食器を入れる

背面収納から食器を取り出す

といった作業を想定します。

ここで通路が狭いと、食洗機を開いている間は反対側に移動しにくくなります。

したがって、

「食洗機を閉じた状態の通路幅」だけで判断しない

ことが重要です。

食洗機の種類や扉の開き方によって必要なスペースは変わるため、採用する機種が決まっている場合は、実際の扉寸法を確認してから通路幅を決めるのがおすすめです。

最近はフロントオープン型の食洗機が人気で、出した食器をすぐ後ろのカップボードへそのまま収納したい。という声も多く、幅と位置に関してもより重要になってます。


9.2人で料理するならどのくらい?

2人で料理することが多いなら、個人的には100~120cm程度を一つの目安として考えます。

例えば、

90cm

1人中心なら使いやすい。

2人になると少し気を遣いながら。

100cm

2人で使うことも考えやすい。

キッチン全体とのバランスも取りやすい。

110cm

2人での作業に比較的余裕がある。

収納の開閉なども考えやすい。

120cm

2人以上で使う場合にかなり余裕がある。

ただし、キッチンから背面収納までの移動距離は長くなる。

このように考えると分かりやすいと思います。


10.通路幅は「広さ」より「使い方」で決める

結局のところ、キッチンの通路幅は、

「何cmが正解か?」

ではなく、

「誰が、どのように使うのか?」

から決めるのがおすすめです。

例えば、

1人で料理することが多い

80~90cm程度

夫婦で料理することが多い

100~110cm程度

家族がキッチンを頻繁に通る

110~120cm程度も検討

冷蔵庫や大型収納を通路側に置く

扉を開いた状態まで確認

フロントオープン食洗機を採用する

扉を開いた状態まで確認

というように、実際の生活から考えていきます。


11.実は「通路幅」だけで考えないことも大切

キッチンの使いやすさを考えるとき、

通路幅だけを広げれば良いわけではありません。

例えば、

キッチン

90cmの通路

奥行65cmのカップボード

というプランと、

キッチン

110cmの通路

奥行45cmの収納

では、同じ「通路幅」でも使い方が変わります。

この場合、家族構成や同時にキッチンに立つ人数も重要ですが、カップボードの収納奥行の違いにより、収納力が大きく異なる点にも着目が必要です。

また、

  • 冷蔵庫
  • パントリー
  • ゴミ箱
  • 家電(オーブンレンジ等)
  • 食器収納
  • 家電収納
  • ダイニング

との位置関係も重要です。

特にオーダーキッチンでは、通路幅を単独で決めるのではなく、キッチン全体の動線として考えることをおすすめします。


まとめ|
キッチンの通路幅に「絶対の正解」はない

キッチンの通路幅は、一般的には、

通路幅使い方の目安
80cm前後1人中心・コンパクトにしたい
90cm前後1人中心・バランス重視
100~110cm2人で使うことが多い
110~120cm複数人・通行も多い
120cm以上余裕はあるが、移動距離にも注意

と考えると分かりやすいでしょう。

ただし、これはあくまで目安です。

キッチンの通路幅は、

キッチンの大きさ
+ 背面収納
+ 冷蔵庫
+ 食洗機
+ 家族構成
+ 調理する人数
+ 家族の動線

を合わせて考える必要があります。

キッチンは「広ければ使いやすい」のではなく、

必要なところに、必要な広さを確保する。

これが、使いやすいキッチンをつくるためのポイントだと思います。


ラボ長Tのおすすめ|
迷ったら「90cm」を基準に考える

私がオーダーキッチンのプランを考えるときは、

一旦、90cm前後を一つの基準にします。

1人で使うことが多く、背面収納との距離を近くしたい場合には、90cm程度はバランスを取りやすい寸法です。

そこから、

「2人で料理することが多い」

「子どもがキッチンに入ってくる(将来、子供と一緒に調理したい)」

「冷蔵庫を家族が頻繁に使う」

「大型のフロントオープン食洗機を採用する」

などの条件があれば、100~120cm程度まで広げることを検討します。

逆に、LDKの広さを優先したい場合や、キッチンから背面収納までの距離を短くしたい場合は、無理に120cmまで広げる必要はありません。

私が特におすすめしたいのは、

「図面上の数字だけで決めないこと」

です。

ショールームなどで実際に、

  • キッチンに立つ
  • 振り返る
  • 引き出しを開ける
  • 冷蔵庫を開ける
  • 食洗機を開ける
  • 2人で立ってみる

という動作をしてみると、90cmと100cm、110cmの違いがかなり分かります。

キッチンメーカーへ行く場合、キッチンのサイズだけ確認するのではなく、通路幅にも着目頂き、自身やご家族の状況に応じて、サイズ検討をしてみてください。


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